オルガン弾いちゃった!
今年も、夏休みに小中学生を対象にしたオルガンのワークショップを開きます。
オルガンを間近に見たり、パイプを吹いたり、小さなカッコウ・オルガンを試したり、実際に演奏したりとホールの正面に鎮座するえらそうな楽器を解剖してしまおうという企画です。
昨年はホールのオルガンを全員弾いてみましたが、今年は鍵盤が弾けない人はホール内で写生大会をしていただこうと考えました。
大げさに言えば、美術と音楽のコラボレーション!!


パウル・クレーやカンディンスキーなどの画家は、音楽にも精通していました。また、12音技法を創ったシェーンベルクは、カンディンスキーもあっと驚くすばらしい自画像を描いています。
学生の頃、シェーンベルクとピカソについて調べたことがあります。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、音楽はすでに従来のハ長調、ト長調といった調性によって作曲することが限界に達し、調性のない音楽になっていきました。美術も同様にルネサンス以来の遠近法が限界に達していました。しかし、何かを創造するためには“言葉(語法)”がなければ何物をも生み出すことができません。
そこで、シェーンベルクはオクターブの12の音をすべて同じ価値で扱って作曲する『12音技法』を創りだしました。(これ以上の説明は、和声学を知らないと分からないので省略します。)
また、ピカソは平面であるキャンバス上で真実を描くためには、対象をあらゆる角度から眺めてそれを描き込むことと考え、キュビスムを創り出しました。(真正面の顔に横向きの鼻がついているような作品です。古代エジプトの壁画に似ています)
両者とも、新しい“言葉(語法)”を求めていたのです。しかしこの頃のお二人の作品は、あまり人に親しみをもたらすものではありません。それどころか、突き放されたような感じさえします。
難しい話になってしまいましたが、美術も音楽も同じような流れにあることを知っていただきたかったのです。
ということで、夏休みの自由研究の課題などにもいかがでしょう? また、描かれた絵は展覧会を開く予定もあります!詳しくは、まもなくホームページ上でも掲載されます。


追伸;ブログの7月4日にアップされた“オルガン弾いちゃった&描いちゃった”から、申し込み用紙をダウンロードできます!
香取智子 wrote|Date:07.05.28|
コメント (1)
オルガンは何でも屋?
お久しぶりです。
コンサートなどが続いて、ちょっと留守をしていました。
5月13日の母の日には、オルガン講座の出身者とサクソフォンのソロやアンサンブルとのオルガン・コンサートがアトリオンで開かれました。母の日にちなんで女性にまつわる曲を中心に集めてみたのですが、やはりオルガンは聖母マリアにまつわるものが多くなりました。聖母マリアが身ごもったことを知った時、親戚のエリザベトを訪ね、神に感謝を捧げたマニフィカト(わが魂は主をあがめ)は、多くのバロック期の作曲家が残しています。
フランス古典期、北ドイツ・オルガン楽派のブクステフーデ等、そしてかの大バッハも…
カトリックの国だけでなくプロテスタントでも愛されたマニフィカトですが、こういう曲目が並んだコンサートもなかなか珍しいものだと思います。
でも、簡単な解説を流しながら進めたら、なんとか初めての方にも違和感なく聴いていただけたようでした。
オルガン音楽の半数以上は、目的があって作られた実用音楽?のようなものです。ですから、どういう時に使われるのかを知ることも、オルガン音楽理解には必要なことなのでしょうね。
最近、美術でもNHKの『迷宮美術館』のような番組で、色々な視点から美術を眺める興味深いものがあります。音楽は美術よりも抽象的なものですから、より一層、色々な視点から眺めていくことが理解を深めることにつながるように思います。
その他の曲はアルルの女(これは、男を破滅させてしまうこわーい女性)、亡き王女のためのパヴァーヌ(これはモデルのない王女様)等でしたが、アルルの女のファランドールをサクソフォン・アンサンブルと経験したのは、なかなか楽しくエキサイティングなものでした。
オルガンは打楽器パートが中心で、なんと連打!!です。(オルガンで打楽器、プロヴァンス太鼓を担当するなんてすごいですよね)
スペイン古典で打楽器の効果を出すために半音を重ねる奏法がありますが、今回はそれを使わせていただきました。

だんだんテンションが上がっていくと、サクソフォン・アンサンブルとばらばらになってしまう危険性を孕んでいましたが、本番はばっちり!! 舞台袖でみんなで思わず、やったー!!と盛り上がってしまいました。
最後は王道のバッハで締めました。これは私が担当しましたが、バッハはすごい! 弾いていてこう実感しました。最近少しバッハから離れていましたが、オルガン音楽の原点はやはりここにあるのですね。バッハに惚れてオルガンに踏み込んでしまった私なのに、こんなことを今更思うなんて…
香取智子 wrote|Date:07.05.24|
コメント (1)