感動創発!元気なホール 秋田アトリオン音楽ホール
音楽ホールHPトップ > 音楽のソムリエ
音楽のソムリエ
音楽ホール日記
アトリオン主催公演アーカイブ
アト-Link
オルガニストが綴るブログ 音楽のソムリエ

クリムトとの邂逅

今頃、なんでクリムト?と言われても困るのですが、気がつけばクリムトとはもう何十年来のお付き合い。いつ頃出会ったのかも忘れてしまったくらい空気のような存在として、いつも私のバックボーンに控えています。

昔から世紀末芸術に強く惹かれる私。「根くら」とか「気持ち悪い」とか、あらん限りの謗りを受けながらも、この偏愛は変わらない。

それとともに私が興味をそそられるものは、ルネサンスとバロックの狭間に生まれたマニエリスム芸術。

ラファエルロの聖母マリアもいいけれど、パルミジャニーノの『首の長い聖母』も捨てがたい。幼子イエスが膝から転げ落ちそうになっても、官能的なポーズを崩さない聖母マリア。見てはならないものを見てしまったような、それでいて目を覆った指の隙間からじっと覗き続けているような罪悪感と快感。

パレストリーナのバランスのとれた静謐な音楽の向こうにある、ジェズアルドの、まるで後のワーグナー以後の音楽を想起させるようなマドリガーレ。彼の音楽は、我々の奥深いところに潜む心の闇を容赦なく照らし出そうとしているかのよう。

こんな、ちょっと不健康?なものが、いたくお気に入りの私は、やっぱり『根くら』かしらん?


Parmigianino

以前、ウィーン人の友人に甘えて、一週間ほどウィーンとドナウのほとりを旅したことがあります。それは偶然にも、世紀末ウィーンを美術、建築、デザインなど多くの切り口から見せる大規模な展覧会『夢と現実展Traum und Wirklichkeit.Wien 1870-1930』が分離派会館で開催されていた時のことでした。(1985年) 
実は、この展覧会に遭遇したことは、私の人生の中でもっとも自慢できることのひとつなのですが、誰に自慢したら分かってもらえるのか…今もって不明です…(寂)


クリムトの『ベートーヴェン・フリーズ』が困難な修復を経て展示され、クリムト、シーレ、ココシュカといったウィーンの世紀末を代表する作家たちの作品が一同に集合。世紀末愛好家は、もう飛び上がらんばかりの喜びようで、ウィーン滞在中に2回も足を運びました。クリムトの『接吻Der Kuss』の前では身じろぎもせず、女性の官能的な表情にじーっと見入ってしまい、恐らく見ている私も恍惚としていたに違いありません。


Klimt


帰りは、ジュネーブまでの長い列車のひとり旅。ドイツ語で書かれた分厚い展覧会のカタログを眺めていると、前に座っていた老夫婦に声をかけられました。『どこへ行くの?』程度のドイツ語には答えられるものの、それ以上の会話はできない私。「ドイツ語はしゃべれません。」とドイツ語で話しました。変なアジア人って思われたかな?

ご存知の方も多いかもしれませんが、NHKの大河ドラマ『篤姫』のタイトルバックが、クリムトの『接吻』をモティーフに使っています。幕末、それはウィーンの世紀末と重なる時代だったのです。



香取智子 wrote|Date:08.09.04|コメント (7)

コメント

最後の写真は、接吻って言うんですか?有名な絵なのに、題名?を今はじめて知った亀仙人☆
また、成長したなぁ♪
おっとな~な感じで、ニヤッとしちゃいます。

歌っている人の名前は忘れましたが、「接吻」
って言う題名の曲ありましたよね。
なぁ~が~く~甘い~く~ちずけ~をか~わすぅ~♪
ってな歌詞の。あれ、良いと思います。

投稿者: 亀仙人 | 2008年09月09日 09:18

亀仙人さん、その曲はオリジナル・ラブが歌っています。中島美嘉さんも歌っています。
でもオリジナルは、オリジナル・ラブです(まどろっこしいな)。
ちなみに私もカラオケで時々歌います。

クリムトの「接吻」良いですよね~。
引き込まれるというか。
若い頃、初めてあの絵を見た時は、
「んまあ!なんて大胆な・・・」と
顔を赤らめたものですが、大人になって、
ようやくこの絵の奥深さが
多少なりとも解ってきたような気がします。


投稿者: ゆみ | 2008年09月12日 22:49

ゆみさーん☆☆
ですです!!オリジナル・ラブです♪
あーすっきりしたー☆
ありがとうございますぅぅ。
コメント見た瞬間に「んだーこれだー」
って・・秋田弁まるだしの亀仙人でした♪
皆さんは三連休ですか?
よき休日を♪

投稿者: 亀仙人 | 2008年09月13日 10:26

お役にたてて光栄です♪亀仙人さん。

この数日で急激に寒くなりましたね。
夏の名残りは跡形もなく消えてしまいました
(先週末までは半袖でも汗ばむくらいだったのに)。
今日は風も強く、窓から見える木は
ダイナミックにゆさゆさ揺れています。
こういう日は
運転する時も気をつけないとね。

そーいえば少し前の話になりますが、
連休に車で遠出した時、
どこからともなく突然
「長時間運転しています。少しお休み
しませんか?」
と優しい声が聞こえてきました。
多分、車に内蔵されている
ナビゲーション・システムだと思うのですが、
びっくりしました。
(今年車を買い換えたばかりで
説明書もろくに読んでないので・・・)

他にも「車体の揺れが大きくなっています」
「この先、カーブです」
「この付近、事故多発エリアです」
と、まるで過保護で心配性な母親みたいに
次から次と色々な言葉をかけてきます。

そのうち
「顔色がよくないけど、昨夜飲みすぎた?」
「少し太ったみたい。ケーキは控えた方が
いいんじゃないかしら」
なんて聞こえてきたりして。
それは冗談ですが、
このお喋りなナビゲーション・システムのおかげで、
わりと退屈せずに運転している
最近の私なのでした☆

投稿者: ゆみ | 2008年09月27日 10:13

ゆみさんのナビすげーっすなぁ♪
亀仙人カーには、ナビもついていません。
ですから~
車に乗ったら、ひたすら一人カラオケです。
ノリノリの曲の時は、相当車が揺れています。
よく、目撃談出て、笑われてます☆☆
最近は、歌えないのに洋楽をしったか英語で
テキに歌ってます。きーもちいーっですよ♪
今日は何歌ってかえろうかなぁ♪
※最高に、ゆれてる車あったら、それは亀仙人
カーです。皆さんひかないでくださいね(笑)

投稿者: 亀仙人 | 2008年10月07日 09:49

どうも、このブログのコメント・コーナーは皆さんのファンタジーが色々な方向へ広がって行く傾向がありますね。
まあ、それも『いとをかし』ってところでしょうか?

投稿者: ふるさとテケ | 2008年10月08日 12:28

亀仙人さん。その気持ち、よ~く分かります。
私も車に乗る時のBGMは厳選し、
「ひとり紅白歌合戦」していますよ(笑)。
ナビねえ・・・勿論便利なんですが、
たまに「ちょっと静かにしててくれないかな」
と思ったりして。
(好きな歌を熱唱している最中など)

お互い運転は気をつけましょうね。

本当に、このブログのコメント・コーナーは
ファンタジーな世界が広がってて
「いとをかし」ですね。
(いとをかしは、秋田弁では何て言うのかな?)

あちこちで暗いニュースが囁かれるご時世、
たまには嫌なことも忘れて
ほのぼのファンタジーを語り合うのも
悪くないと私は思うのですが。

投稿者: ゆみ | 2008年11月04日 18:08

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)