こどもの成績、親次第?
先日、お茶の水女子大学とベネッセ教育研究開発センターによる家庭環境とこどもの成績に関する調査の結果が、朝日新聞などのメディアで報道されていました。(詳細は教育格差の発生・解消に関する調査研究報告書)
こどもの成績と家庭環境との相関関係。うすうす誰もが感じていることですが、あまり表立って語られないことだった気がします。
また、これらは最近問題となっている『こどもの貧困』、つまり親の経済力とも関係し、いくつかの要因が絡まりあった複雑な問題となっています。
資本主義社会は、行き着くところ格差社会を生み出す。この前提から出発したほうが、すべてがクリアに見えるような気がするのだけれど、これは厳しすぎるのでしょうか?

私がこういう『格差』に問題を感じるのは、すなわち文化に関する意識の格差にもつながることだと感じるからです。
人間は自分の身の回りの事象についてだけ心を砕き、日常を全うするだけでも人生に充実感を持つことができる人もたくさんいるかもしれません。しかし、さらにその意義、意味といった領域に立ち入るとき、哲学、宗教、芸術といったものにかかわることなく、思考することはできません。
自分の身の回りの事象以外に思いを及ぼすことができる、これが人間が他の生物と異なるところではないでしょうか?
成績上位のこどもの親は、こどもに外国語や外国の文化に触れるようにする傾向が見られるという結果がありました。つまり、自分の身の回り以外のことに目を向けて欲しいと願っているのでしょう。
文化や芸術に対する理解は、すべてここから始まる気がします。
この本質的な問いかけ、人々の人生に対する意識、こういう問題を置き去りにしていては結局何も変わらない気がする今日この頃です。

おまけ; 映画館のレディースデーを利用して、『天使と悪魔』を見てきました。セルン(CERN 欧州原子核研究機構)が登場しているので、とても楽しみでした。CERNでもこの映画について取り上げていて、“ストーリーの背後にある科学”という展覧会も開催されています。この映画を機に、物理学に目を向けてもらうひとつのきっかけとなるよう期待しているようです。
セルンはジュネーブとフランスの国境地帯にあり、世界最大の円形加速器が地下でうごめいています。
日本映画の上映会(確か『寅さん』っだったような…)があって、一度だけ中に入ったことはあります。が、ブラックホールができてしまう可能性まで秘めているといわれる施設は見たことがありません。(あたりまえか…)
映画の冒頭、いきなりセルンが登場。思わず、おおっつ!と喜んでしまいました。
ところで、CERNは、ブラックホールに反物質だけではないそうで…HTML,HTTP,WEbは、これらはみんなセルンが生み出したものなのだそうです!我々みんなセルンのおかげで、こうしてPCで作業できるのですね。
8月8日に、親子でパイプオルガンのパイプを作る(紙工作)ワークショップがありますが、そのパイプの型紙を考え、工作指導をしてくださる三橋利行さんも、実は日本のセルン、 あのノーベル賞を受賞した小林 誠特別栄誉教授の高エネルギー加速器研究機構の教授なんですよ!
香取智子 wrote|Date:09.06.02|
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